ここは「住宅ローン控除」の迷宮!
あの「税源移譲」と関係の深い、高難易度クエストです。
制度を理解したいひとは挑戦です。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)が、住民税を中心とした視点から攻略していきます。本ページはプロモーションが含まれています。
前置き→税源移譲
話は平成19年にさかのぼります。
所得税と住民税の税率が
・所得税が「10%~」→「5%~」へ
・住民税が「5%~」→「10%」へ
変更になりました。
(国の所得税)から(地方の住民税)へ税源を移すことになります。→税源移譲
↓税源移譲の記事です。
このときに個々の納税者からみて、税源移譲の前と後で、所得税と住民税のトータルの負担が変わらないような制度としました。
住宅ローン控除の全体像をイメージで解説します。
住宅ローン控除は、
住宅ローンを利用して自宅を購入したひとの金利負担を減らすために、ローン残高の一定の割合(2022年は0.7%)を減税する制度です。
税源移譲前は、所得税だけの減税の制度でした。
しかし、税源移譲により所得税額が減少することに伴って、
本来受けられるべき住宅ローンの減税額が減少するケースが出てきます。
税源移譲の前と後で、所得税と住民税のトータルの負担が変わらないような制度としたので、
税源移譲によって減少する住宅ローン減税相当額について、
翌年度の住民税から控除することができるようにしました。
これが、住民税の住宅借入金等特別税額控除です。
簡単にまとめると、
税源移譲前は、税率10%分の減税効果があったのに、
税源移譲後は、税率5%分しか減税効果がなくなってしまったので、
代わりに、税の種類は違いますが、
次の年の住民税から、残りの5%分を減税しますよ。
といった制度です。
税額がある程度高いひとで、所得税のみで減税効果をすべて使い切っている場合は、住民税の減税はありません。
まとめ
住宅ローン控除は控除額が大きいので、
住宅ローン控除だけで所得税が「ゼロ」になるケースは多いです。
さらに、医療費控除やふるさと納税など、
ほかの控除と組み合わさると、大変ややこしい話になります。
またの機会にお伝えできればと思います。
さいごに確認!
住宅ローン控除は所得税の減税だけで満足してしまいがちです。
住民税の住宅借入金等特別税額控除に該当しそうなときは、
翌年度の税額通知書で、住民税が減税になっているのを確認してクエストクリアとなります。
【住民税クエスト】は2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)が攻略しています。
ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)の勉強をして理解を深めることは、
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